南フランスにあるミヨー橋は、世界一背が高いことで知られるスーパーブリッジ。その橋までドライブするのに最もふさわしいスーパーカーはどれなのでしょうか。例によって全く意見が合わない三人は、それぞれお気に入りのクルマを連れて 1100 km の長旅に出ることになりました。
ジェレミー:Ford GT
リチャード:Pagani Zonda
ジェームズ:Ferrari F430
北フランスを出発後、各自が選んだクルマの特徴を説明しながら運転するうち、早くも行方不明となってしまったジェームズを待つ間、どこかレトロな雰囲気の漂うタバコ屋さん (たぶん) でテーブル・フットボールに興じるジェレミーとリチャード。いつ何時でも、仕事でも遊びでも、すぐに真剣勝負に持ち込んでしまうリチャードがとにかく熱い。そして、ファサファサのまつ毛が素敵なのね。
ようやく二人に追いついたジェームズに休憩時間が与えられることはなく (苦笑) すぐにパリへ向けて出発します。合計 £600,000 にもなるスーパーカートリオが揃って高速をひた走る姿は何とも贅沢。お天気にも恵まれて気持ちよさそうですうね。
燃費の悪さが際立つジェレミーの Ford GT にとって、ガソリンスタンドは憩いの場。高級なクルマを乗り回しているわりには適当なランチを食べているジェームズに、ジェレミーが「髪がぼさぼさにならないように」との気配り (もしくは嫌がらせ) から真っ赤なキャップをプレゼント。ジェレミーのおみやげ攻撃って、この回から始まったんですね (Aira 調べ) 。迷惑そうにするジェームズが愛らしくて好き。
夜になって、三人はパリ中心部に到着します。クルマやバイクがひしめき合う凱旋門のラウンドアバウトを、死角が大きいスーパーカーで走るのは極めて危険。リチャードは愛しの Zonda に傷でも付けられるんじゃないかとヒヤヒヤ。思わず F word を口走りそうになって、本気でうろたえる一幕も。
何とか無事にラウンドアバウトを抜けた三台は、しばらくシャンゼリゼ大通りを並んで走った後、カフェで一休み。恒例の「どれが一番カッコいいか」座談会を開きます。Ferrari も Ford もキーが Mondeo 並みにダサいとか、Zonda はサイズの都合上リチャードしか運転できないとか、楽しそうにお互いのクルマをけなし合いますが、例によって結論は出ません。三台ともそれぞれに魅力的だということにして、一日目は終了。
翌朝はホテル地下駐車場からの出発。小さな小さなトランクに各自荷物を無理やり詰め込んでから地上へと向かいますが… なんとリチャードの Zonda は車高が低すぎて、車道までのわずかな段差に耐えられないことが判明します。ジェレミーとジェームズの協力 (と冷やかし) を得て、しばし奮闘した後、やっと車道に出ることができました!
その後、高速道路の単調な走りにちょっと飽きたところで山道へ。急カーブやコーナーの多い道でこそ本領発揮できる Ferrari を担当するジェームズにとっては最高のドライブウェイです。すれ違いざまに、リチャードに向かって「どやぁ」なピースを見せるジェームズがかわいい。
そして、今回の旅の目的地であるミヨー橋での走りも満喫した三人。気象条件などによって高さが 3m も変えられるというハイテクぶりには驚きました。こんな橋をスーパーカーで走るなんて、気持ちよくてたまらないでしょうね。毎度うらやましい限りです。
フランスの技術力を結集して作られたミヨー橋。でも、実は設計したのは英国人だったという衝撃の事実をジェレミーがスタジオで明らかにしてくれたおかげで、ジェームズとリチャードのとってもかわいい笑顔 (とイチャイチャ) が見られました。
今回の旅で一番印象に残ったのは、座談会でリチャードが口にした「スーパーカーで街を走るなら、みんなの目を楽しませることも大事だと思う。だから、ユーモアのセンスと奇抜なスタイルが欠かせないんだよ」という一言。運転する楽しさだけではなく、よいクルマが担うべき社会的役割まで考えていなければ出てこないセリフですよね。リチャードが広い視野を持ってクルマを愛しているんだということがわかって、何だか嬉しくなりました。
旅の前半 (パリでの座談会まで) はコチラの公式動画からどうぞ。