レンタカーを調達するよりもうんと安い費用で手に入れた中古車で米国内の旅を楽しむことは可能なのでしょうか? おなじみの三人が米国南部で珍道中を繰り広げます。

旅の出発点は、米国屈指のリゾート地として有名なマイアミ。まずは各自で中古車販売店を物色しますが、何しろ予算が $1000 という乏しさなので、なかなか欲しいクルマが見つかりません。

格安なクルマを求めて下町の方へと足を伸ばしてみたものの、防犯目的でライフルやショットガンを常備する店が増え、何やら物騒な雰囲気を感じ取ったジェレミーは、リチャードに親切な警告をします。

すったもんだの挙句、ようやく好みの中古アメ車を購入し、ハイアライ・スタジアムの駐車場に集合した三人は、例によって、お互いのクルマを心ゆくまでからかい合って遊びます。車種は、到着順に以下の通り。
ジェレミー: Chevrolet Camaro RS
リチャード: Dodge Ram
ジェームズ: Cadillac Brougham

その後、高速に入った三人は自分のクルマの調子を確認します。エアコンが壊れていたり、車軸が傾いていたり、カラカラと異音がしたり、みんなそれぞれ問題を抱えている様子で、前途多難な気配…?

リチャードは「こういう旅でラジオのあるクルマに乗れたの、たぶん初めて」と喜んでみたものの、あらら。本気でガッカリした顔さえかわいい。ピックアップが似合うのは、さすが、隠れアメリカ人。

やがて、最初の目的地であるモロソ・モータースポーツ・パークに到着。米国内では珍しく、右回り、左回り、両方のコーナーを備えているのが特徴だそう。ここで二つの課題に挑みます。

1) ラップタイムを計測
運転を担当するのは、アメリカン・サイズのビッグ・スティグ。さすがの三人も圧倒されて失笑するほどの迫力です。果たして、運転技術はどうなのでしょうか?

スタート前にバッテリー切れを起こした Cadillac や、ゴール直後にコーナーを曲がり切れずに芝生に突っ込んだ Dodge を抑えて、最も速い 01:09 を記録したジェレミーの Chevrolet が勝利です。

2) 時速 80 km まで加速 → 急ブレーキ
サーキットの直線コースを使って、加速と制動の性能をテスト。もしクルマがポンコツだった場合、ドライバーは行き止まりの川に住むワニ (複数) の餌食となる運命を受け入れなければなりません。おぉ、怖い…!

最も加速力のある Chevrolet でもギリギリのところでしか停まれなかったのを目撃したリチャードは珍しく緊張した表情に。はてさて、彼の運命やいかに?

不安は的中して、やはり (ほんの少しだけ) 川に突っ込んでしまいました…!リチャードって、なぜかしらこうしてヒヤッとさせるのが得意だから困っちゃう。そこが魅力でもあるのだけど。ウフフ。

リチャードが無事だとわかってホッとしたジェレミーは、代わりにジェームズを川に落とそうとして失敗。ワニに食べられずに済んだジェームズから罵られてしまいます。イチャイチャしちゃってかわいい。
翌朝、ニューオーリンズを目指して 1300 km の長旅に出発。相変わらずジェームズの Cadillac は不調で、リチャードにジャンプスタートを手伝ってもらわなければエンジンがかからない状態。リチャードは本当に手指がキレイで大好き。

蒸し暑い中、朝から働かされたリチャードは、悪びれもせずにゴリゴリと何度も Cadillac に自分のクルマをぶつけて遊び、蹴りを入れられます。あっちでもこっちでもイチャイチャして忙しいジェームズ 。

エアコン付きで室内が快適な (がら、しょっちゅうエンコして人には迷惑をかけまくっている) ジェームズ以外、滝のように汗をかきながらドライブを続けます。そんな彼らに与えられた次の課題は…
3) 昇天した動物を路肩で拾って夕食にする

しぶしぶリスを食べる運命を受け入れて、キャンプの準備を進めるジェームズとリチャード。はっ!よく見たら、お洋服の色が同じではないですか。これは何たる一大事。

ペアルックで見つめ合う二人のもとへ、ジェレミーが Camaro の上に巨大な牛を積んで登場。予期せぬシュールな光景に、リチャードは笑うしかありません。それにしても、カウボーイ・ハットがよく似合うね。

牛のにおいに食欲を喪失したジェームズを一人にして、ジェレミーとリチャードは二人だけで食事を済ませます。夕暮れの空と二人のシルエットが、いかにも広大なアメリカという感じ。

そして、Road Trip の定番「深夜のいたずら」コーナー。今回のターゲットは、猛暑の中で自分だけ涼しい顔をしてドライブを続けるジェームズ。ジェレミーとリチャードが Cadillac のエアコンを破壊します。行動の内容とは裏腹に、無邪気な笑顔がとってもかわいい二人。

翌朝、二人のいたずらに気付いて激怒するジェームズとその仲間たちは、アラバマ州を目指してひた走ります。いろいろな問題はあれど、徐々にクルマへの愛着が湧いてきた三人ですが…

4) お互いのクルマに過激なスローガンをペイントする
地元民の気持ちを逆撫でしそうな言葉を考え、相手を命の危険に晒そう!という、とんでもない課題を出されてしまった三人ですが、案外楽しそうに準備する姿に、思わず失笑。

仕上がりの図はコチラ。ジェームズが几帳面な文字でペイントした Man Love Rules OK のせいで、リチャードの身にいつ何が起きてもおかしくない状況に。うわぁん、どうしよう ( ノД`)
地元の人々からジロッとにらまれたり、指を差されたりしながらも、何とか無事に高速を走っていた三人ですが、その後、ガソリンスタンドに立ち寄った際、悲劇が始まります。

ペイントを目にして激怒したオーナーの女性が「あんたたち、ゲイでしょ。ボコボコにされたいの?」と怒り、銃を持っていると思われる仲間を呼び寄せてしまったのです。

ジェームズがリチャードにジャンプスタートを手伝ってもらっている間にも、オーナーの怒りは激しくなる一方。ついには屈強そうな男性たちから石を投げ付けられる事態となり、クルーもたまらず逃げ出します。

数台のトラックに追いかけられ、さらなる恐怖を感じた一同は、路肩にクルマを停め、ペイントをすべて拭き取ることに。手持ちの飲み物などをボディにかけてゴシゴシとこすります。

まったくシャレにならなかった恐ろしいスローガンをすべて消して高速に入り、もはや誰からも追われていないことを確認した三人は、ようやくホッと一息。今回ばかりはちょっとやりすぎだったかな。ともあれ、無事で何よりです。

旅の最終目的地ニューオーリンズを擁するルイジアナ州に入ったところで、自らのクルマに対する想いを語る三人。ともに困難を乗り越えたことで、不具合の数々など全く苦にならないほど、強い愛着が湧いたようです。みんな、いい笑顔してる。
当初、誰が一番高値でクルマを売れるかを競うつもりでしたが、大型ハリケーン「カトリーナ」を襲来から一年経った今 (放送当時) でも、ニューオーリンズの街はひどく傷付いたままだと知った三人は、道沿いに続く悲惨な光景に心を痛めます。

そこで、ハリケーンでクルマを失って困っている人を見つけ、それぞれの愛車をプレゼントすることに。すぐに引き取り手が見つかったリチャードとジェレミーは「大事にして」との言葉とともに、愛車に別れを告げます。
ところが、ジェームズの Cadillac だけは、自力でエンジンをかけられない点が災いしたのか、誰からも欲しがられることがなく… ジェームズ、横顔がとっても淋しそう (涙

スタジオで「一番早くて、ブレーキも優秀、ワイパー以外は壊れなかった Camaro が優勝だ」と豪語するジェレミーから「敗者は君だ」と言われたジェームズが、ささやかな仕返しをします。

ジェレミーが伝えたクルマの年式が実際とは異なっていたとかで、弁護士から大金を要求された挙句、ゴツイ男たちから「シマから出ていけ」と罵られたとか。ジェレミーの結論がこうなっても仕方ないか…

今回の Road Trip の一部 (よりによって最もお騒がせだった場面) はコチラの公式動画からどうぞ。